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七月二十四日 エンレイソウ(延齢草)
拝啓
お誕生日おめでとう
永遠に君の笑顔を独り占めしたいな
んて言ったら君はどう思うだろう。
礼儀知らずな思いあがった男だろうと思うだろうか。
一途なジェントルマンと思ってくれるだろうか。
そう言いながら僕は君の前に延齢草を差し出す。
美しい森の貴婦人を君へ。
敬具
七月二十四日、
僕はその手紙に封をして机の中へとしまった。
森を行く白き雌鹿と延齢草そして君描く僕の恋情
了
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