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七月六日 ツユクサ(露草)
拝啓
お誕生日おめでとう
罪深きはどちらだろう。君か僕か。
許されるのなら窓の下リュートを奏でるのを許しておくれ。僕の心を
くみあげて君は窓際で小さく口ずさむ。あ
さが来なければいいのにと互いに思う夜の月。
敬具
七月六日、
僕はその手紙に封をして机の中へとしまった。
露草は色変わりする花なれど露と溶け合う吾と君の恋
了
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