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「……大学の休みまでは、勉強に専念するのがいいと思います。
冬休みまで会うのは待ちましょう。まだ学生の美那さんの邪魔はしたくないですから」
気が進まないのだから、使える理由はなんでも使う。
美那も気づいただろうが、英彦の言っていることは間違っていないとも分かるはず。だが、不満も露わな表情になった。
「デートもないの?
婚約する女性に何も買わないって、あり?」
一緒に選ぶのも面倒な英彦は、取りつくろうことなく返した。
「申し訳ないです。私も新プロジェクトで多忙なものですから。
もし、欲しい物がございましたら、可能な範囲でお贈りさせていただきます。
ただ、私の同行が希望でしたら、冬休みまで待っていただきたいと……」
「分かったわ。
……欲しいものがあったら、自分でなんとかするから」
ありがたい言葉に英彦はホッとした。結婚したら、買い物には上限額を設定しなければならないと考えた。
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