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CAはピクリとも動かない乗客の肌の冷たい肌に触れ脈を測る。
シートベルトがされて無ければ倒れ込んでいただろう。
血の通っていない青冷めた顔を持ち上げる。瞳孔は開き、呼吸は確認出来ない。
他のCAも異変に気付いて駆け付けたようだ。
「AEDをお願い。あと機長に連絡を!」
手際よくAEDを取り付ける。
AEDを取ってきたCAはしゃがんで呼吸のしていない乗客の顔を覗き込む。
本当に死んでるのだろうか?
その乗客は目を開けたままこちらを見てるような気がした。
CAは首を傾げる。
するとその乗客も首を傾げてみせた。
ずっと目が合っている。
間違いない。
"目を合わせている"
「ねぇ·····この人」
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