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昔のボクの世界には、夢と希望が詰まっていた。
けれども、今のこの世界にはなんの期待もなくなってしまったんだ。たとえそれが、過去に望んだ未来の実現だったとしても。
「ごめん。待った?」
僕が謝ると、友人は呆れた様子だったが、とくに怒る様子もなく、そっけなく返事をしたんだ。
「まあいつものことだからしょうがないよな。益子、君は生まれたときからだもんな。逆によくたどり着いてくれたよ。」
「井野くんはいいよね。初めての場所でも大丈夫なんでしょう? 僕は全然ダメだなあ。毎日来る場所でもこんなに時間かかるのに。」
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