ピーピング・トマサ

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 希子が頭からTシャツを被り、ぐるりと腰を回す。そしていつものように、スマートフォンを手にベッドへと寝転がった。  佑香はふぅ、と息を吐いた。何故だか、ドキドキはしない。希子の下着のルーティンも把握した。皮膚が弱いのか、時折何かに負けて腹や上腕がかゆくなることも知った。胸にもお尻にもボリュームがないこともわかった。  もっと私の心臓を脅かしてほしい。もっと私を非日常へと誘ってほしい。佑香の胸にあるのは、今や暗い優越感だけだった。
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