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「我々の星は、君たちの飛ばした探査機に何度も見つかっている。だが見つかったらすぐに研究者たちを我々の星のそっくりさんと入れ替えている。だから兄弟星のことは一切公表されない。そうやって我々は兄弟星の存在を隠し、この地球の優秀な人材を連れ帰り発展しているのだ。さあ、今から君も我々の星へ行くぞ」
優秀な人材を連れ去る宇宙人の話なんて、空想物語かと思っていた。
「そっくりさんがここに居るということは、博士も既に入れ替わっているのか?だったら君たちの星に行くのはお断りだ。またあの博士の下で働くなんてまっぴらだ」
博士のそっくりさんはにこやかに笑った。
「心配するな。あの博士は優秀とは言えない。そうだな…君には博士より上の地位を約束しよう、どうかな?」
優秀な人材がずらりと並ぶ中に居る自分の姿を思い浮かべ、それにひれ伏す博士の姿を思い浮かべ、俺はふっと笑みがこぼれた。
俺は答えのわかりきった質問をした。
「今から俺が行く兄弟星の名は?」
博士のそっくりさんは、良い質問だと頷きながら答えた。
「綺羅星だ」
ーーおしまいーー
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