2 コンテナ船

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2 コンテナ船

「今のが最後の積み荷だな?」  俺はコンテナの数を確認して書類にサインをした。  コンっ、頭に何かが当たった。オレンジ色のスーパーボールだ。  なんでこんなところにスーパーボールが?  見上げるとコンテナの上にカラスが一羽、じっとこっちを見ている。  なんだ、カラスのイタズラか。カラスの相手をしている暇はない。俺はスーパーボールをポケットに入れて、コンテナ船の出航準備を始めた。  汽笛が鳴り船が港を離れると、カラスは陸に向かって飛んで行った。  アメリカまでの長旅、退屈しのぎにスーパーボールをコンテナに当てて遊んでいると、コンっ、コンテナの角に当たったスーパーボールは横向きに跳ねて海に落ちていった。  もうすぐ西海岸の港に入港だ。俺はスーパーボールのことは気にせずに、入港の準備を始めた。
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