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その日、私は妹のお願いを了承して、何をどうすればいいかなどを話した。
朝はお母さんたちがいるからお互いいつもどおり学校に行くふりをする。
駅で待ち合わせして、トイレで私は妹の格好に、妹は図書館に行くための私服に着替える。
そのまま私は学校に行って、授業を受ければいいんだって。
そこまで一緒に考えて、ちょうどお母さんとお父さんが帰ってきた。
「お店、空いてなかったぁー。」
暑そうにうちわでパタパタと顔を仰ぎながら言うお母さん。
だから言ったじゃん、この時間に開いてる店なんてないってw
その後、いつもどおり朝ごはんを終えて、いつもどおり一日を過ごした。
妹ともあれっきりなにも話さなかった。
(せっかく珍しく、たくさん話しができたのに…)
その日の夜は、複雑な気持ちのまま布団に入った。
今日、月曜日。
私が妹のかわりに妹になる日。
私たちはいつもどおり朝を過ごし、学校に行くふりをした。
その後も計画通り順調に進んでいって、私は今、妹の学校の門の前にいる。
(なんか、急に緊張してきた…)
でも、妹のために今日は一日妹らしく過ごさなきゃならないんだ。
私は思い切って門をくぐった。
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