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私には妹が一人いた。
小さい頃は仲が良くて、毎日一緒に遊んでたけど。
今はもう、会話をするのも珍しいくらい。
なぜなら妹は受験していい中学校に通って、帰る時間帯とか朝起きる時間とかがお互い違うから、日に日に話さなくなっていった。
今日は休日。
お父さんとお母さんは二人で買い物に出かけている。
朝はやくに出るというのは聞いていたけれど、まさかこんなに早く出るなんて。
こんな時間帯に開いてる店なんてないのにさ。
思いながら階段を降りて、リビングのドアを開ける。
リビングにはもう妹がいた。
勉強をしてるみたい。
えらいなぁ、私自分から勉強なんてしたことないよ。
よし、思い切って…
「ゆめか、おはよう。」
いつもは通り過ぎてたけど今日は言ってみた。
「おはよう。」
短く返事をしてまたノートに向き直る妹。
はぁ〜やっぱ無理だったか。
諦めて朝ごはんを食べようとキッチンへあるき出したとき、
「あの、お姉ちゃん。」
妹がこっちを向いて言った。
「ど、どうしたの?」
「私と妹、変わってよ。」
「はぁ?」
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