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恋って何?
きのう夜中に友達から電話がかかってきました。
内容は「この間できた彼氏が友達としか思えなくてつらい」という話でした。
告白された時に「正直、友達としか見てないし彼女らしいことはできないよ」と言ったものの「それでもいい」と言われて付き合い始めたらしい。
「友達としか思ってない人に異性として思われているのが、彼のことは友達としては好きだけど気持ち悪く感じる」と言っていました。
正直すこし気持ちが分かるなぁと思いました。僕はこれまでひとりだけ彼女がいたことがあったのだけれど、僕はその人のことは初めから最後まで友達としてしか好きではありませんでした。僕は別れるまでは気持ち悪いと感じたことはなくて、むしろ別れてからたまに会話をした時の違和感に心がモヤモヤしていました。
それはさておき、ところでその彼はどうして自分のことを好きでもない彼女と付き合っていたいと思ったんだろう。
ここが不思議なところで、普通は彼も自分と相手の気持ちの違いに違和感があったりしないんだろうか。実際それは感じてるらしいと聞いたのだけれど、それじゃあどうして?
ほとんど永遠に自分にその恋心を返してくれない相手とどうしてまだ?
正直、僕はそれを知っています。
好きな人って、いなくなるのが一番こわい。
そして彼女の気持ちも僕はわかる。
きっと自分が好きじゃないと意味がない。けどせっかく貰った好意を無下にはできない。人には好かれたいからその人も好きでいたい。
好きでいたい時点できっと好きじゃないし、好かれたいために好きなのと、好きだから好かれたいのとではきっと凸凹が合わないんだ。
心臓がどっちも左胸にあるみたいに、自分の好きが先にないと向き合った時に嵌らないんだ。
けどこれってすっごい残酷。
「僕はあなたが好き」「奇遇ですね私も好き」なんて確率ってどれくらいの数なんだろう。
盲亀浮木という四字熟語があって、100年に一回だけ水面に顔を出す目の見えない亀がそこを漂ってる流木にある一つの穴に入る確率に例えてすごく珍しい滅多にないことを表現する言葉なのだけれど、誰かに恋をしてそれが成就するって言うのはそれだけの奇跡なような気がする。
この宇宙に途方もない数の心があって、そのうち2つが出会って、お互いにそのたった一つだけを世界で一番好きになるなんて難しすぎる。
僕は運命論者だから、ただそこにいる人が気に入ってるだけなんていう風には考えられない。
けどそれならどうして初めから運命の人と出会って一緒にいられないんだろう。
誰かを運命の人と思って振られたり、そう思える人がどこにもいなくて寂しくなったりするのはどうしてだろう。
そうじゃないなら、恋がそんなに特別じゃないなら、友達と何が違うっていうんだろう。
みんなは恋の何にそんなに心を焦がしているんだろう。
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