始まり

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「茶、入ったぞ。飲むか?」 世話やかせのじいさん、真島一(マシマハジメ)がアキに話しかける。 アキが生まれた時、一が真っ先に名前を季節にしろと言った所為で彼の名前は女のようになった。 だからアキは、一のことを少しは恨んでいる。   アキは、飲むよ、今行く。と軽く返事をして、一の部屋へ向かった。   恨んでると言っても、実際のところアキが一番信用しているのもこのじいさんで間違いない。 彼の秘密を唯一知っている人だから。
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