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「お前気をつけたほうがいいぞ。ここは半分は真面目な奴らだけど、チンピラ並みの奴も多いから。」
「チンピラ？てか慣わしって何？」
「ここは、トップ制度があんだよ。真面目な奴は関係ねぇよ？特に巻き込むことはねぇ。ただ、喧嘩ができそうとか、不真面目そうな態度が目に止まれば拳で対決。クラスのトップから始まって、2年に上がるまでには学年トップを決める。学年のトップになれば上の学年に対決を挑むことが出来る。まぁ、そんな簡単なことじゃねぇけど、ワンチャン下克上も狙えるってわけだ。俺らはその目的でここに来たようなもんだしな。」
「何その漫画みたいな世界。え、ここってそんなに喧嘩が日常的なとこだったの？」
「お前本当に何も知らずに来たんだな。じゃあ逆に何でこんなとこに来たんだよ？」
「いやぁ、俺が知る範囲だと真面目と不良が半分ずつぐらいで、勉強とか校則とかにそんなに縛られずに友達と楽しく暮らせそうとか、そんなレベルだと思ってたから。」
「そのレベルだったらお前の地元にもあっただろ。こんな遠くまで来なくたって。」
「まぁ、地元から離れたかったから。じゃあ2人はトップを目指すの？」
「当たり前だろ。多田は俺についてきてるだけだけど、俺はここのトップの火神とやりあう為にここにきた。去年、1学期の間に学年トップを取って、その勢いのまま、2学期が始まる前に下克上を成し遂げた無敗の男だ。この高校創業以来、初めて1年生で下克上を成し遂げた。その男は今現在も無敗を誇ってる。そんな奴とやりあってみてぇだろ？」
「いやぁ、俺は喧嘩とかしたことないし。そういうのとは無縁の生活だったから。」
「だからおかしいと思ったんだよ。朝比奈からこんなとこに来た割には真面目な素振りしねぇから、珍しくあっちで荒れ狂ってたのかと思ったのに。」
「でも亀、もう手遅れだよ。俺もだけど、京介とつるんでるって知れ渡ってるから、今後狙われると思っといたほうがいいよ。」
「え、何それ。2人ってそんなにそっち系で有名なの？」
「まぁ、ボチボチ？金森中でトップ張ってたから。この辺じゃ知らない奴いないんじゃね？」
「それは完全な想定外。俺喧嘩なんて出来ないよ。」
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