頭痛

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頭痛

どこかに行くなら、僕の手も目も耳も届かないところにいるのなら、 それを返してよ。置いていってよ。 受け取ったつもりもないかもしれないけど、 それがないと僕は上手に息ができないの。 それがどんなものなのか僕もよくわからないけど、 形も色も重さも知らないけど、 それがないと地面に触れていられないような、 むしろ気持ちが沈むような、 求める気持ちが際限をなくしてブラックホールになったみたい。 はじめから誰も好きになったりしなければ 苦しい気持ちになんか一度もならずに生きて死ねるのに。 人を好きでいることはやめられない。
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