雨音

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親戚に会う理由で、都会に行ったこともある。向こうからすれば、私の住む所は人が住む場所ではないんだとか…お互い様だ。 土をアスファルトで覆い隠し、空気清浄機のような森も無い。私には息が詰まりそうだ。 それに、人間にとって便利な物が集まってると言っても、それは不便な毎日を過ごす手段や道具だろう。どんどん時短を可能にしていく家電製品を使いながら、時間に追われる姿は…私としては、都会の生活の方が疑問と違和感を抱く。 従兄弟たちに見送られ飛行機に乗り、活気に溢れる街を上空から眺めた時は、灰色のビルが建ち並ぶ光景が墓場に見えた。そう見えてしまった自分自身のことが衝撃だった。このことは、満喫した思い出と共に胸にしまった。
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