◆しあわせなくま 〜プロローグ〜◆

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◆しあわせなくま 〜プロローグ〜◆

 (ふか)(ふか)い森の中に、一匹のくまが住んでいました。  春は咲き誇る花の香りを楽しみ、  夏は木々の緑の美しさを楽しみ、  秋はおいしい木の実を味わって、  冬はぐっすり(ねむ)ります。  毎年そのくり返し。  くまは、自分のくらしに満足していました。  「わたしは世界一しあわせなくまだ」  そう思っていました。  ある日、くまの住む森の入り口に  ひとりの少年が、あらわれました……。
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