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部活の友人が
あれは私が中学一年生の時の出来事です。
あの日私は、日曜日にバレーボール部の練習に同じバレーボール部の友人と学校に向かっていました。
学校までの距離は昔は今みたいに選ぶ事ができないので20分から25分かけて歩いて通っていきました。
その日も友人と他愛ないお喋りをしながら学校まで歩いて行きました。
学校の下駄箱まで着くと同じクラスで同じバレーボール部の咲ちゃんに会いました。
私仮名「ひろみ」と友人仮名「ゆり」は仮名「咲」
ちゃんと同じクラスで同じ部活なのにほとんど話した事はありませんでした。
私と友人のゆりちゃんは「おはよう咲ちゃん
一緒に教室に行こうか」そう声を掛けました。
すると咲ちゃんは「おはよう。そうだね一緒に行こう」そう言いました。
私とゆりちゃんと咲ちゃんは下駄箱近くの階段を
昇りました。私達のクラスは三階の一番奥の教室でした。
私とゆりちゃんは咲ちゃんと教室に行くまでいろいろな話をしました。
「ひろみちゃんゆりちゃん今日、雨降るんだって~
折り畳み傘持ってきたけどさ~部活~13時から16時までじゃない。
14時頃雨が降るって言ってたよ~天気予報で」
「そう、そう言ってたよね~」
「今日は体育館の日じゃないからさ~外で練習
じゃん。練習中この間、雨が降ってきたけど
そのまま練習して最悪だったよね?」
すると咲ちゃんは「私ねー可愛い傘買って貰ったんだ~」私とゆりちゃんは「本当だ~可愛い雨の雫の柄なんてお洒落だよね」
「しかも水色可愛い」
「私のはオレンジだよ」
「私のは普通の青」
「私もお洒落な傘がいいなー」
そんな話をしながら教室に向かっていました。
何故休みの日の部活は教室に始めに行くのか?と言うと。服装はジャージ登校ですが、教室でバレーボールシューズに取り替えてシューズ入れに上履きを入れて鍵付きのロッカーにしまって必要なものだけ持って部活に行かなければならないという学校のルールがあったのです。
そんな話をしながら階段の2階まで着いて私とゆりちゃんが三階の階段を登ろうとした時、急に後ろで喋りながら歩いていた咲ちゃんが静かになった事に気が付いたのです。
そして、ゆりちゃんと私が後ろを振り向くと咲
ちゃんの姿はなかったのです。
一階から2階までうちの学校の階段は長くて有名でした。
それなのにさっきまでお喋りしてた人が急にいなくなるなんてあり得ません。
私とゆりちゃんは咲ちゃんが心配になりました。
何かあったのか?心配になり2階を探しました。
階段の側にはトイレがあります。私とゆりちゃんはトイレを見に行きました。でも、姿がありません。
私達は咲ちゃんに追い抜かされてもいないのです。
反対側の階段に行ったとしても2階の階段で私達を抜かさないと行くことはできないしかなりの距離があります。私達はとりあえず三階の自分のクラスに行きました。
行ってから咲ちゃんの友人の仮名ゆうこちゃんに
この事を知らせようそう思ったのです。
私とゆりちゃんは教室のドアを開けました。
すると咲ちゃんがバレーボールシューズに履き替えて準備を終えた姿でした。
私とゆりちゃんは言いました。
「咲ちゃん~今私達と下駄箱から一緒に来たよね?心配したんだから急に居なくなって」
咲ちゃんは「私が?私は友人のゆうこちゃんと一番に教室に入ってからずっとここにいるよ?」
咲ちゃんの友人のゆうこちゃんも「一緒にいたよ私とずっと」そう言ったのです。
私はさらに聞きました「咲ちゃん、咲ちゃんって
買ったばかりの折り畳み傘今日持ってきた?
雨の雫の水色の傘?」
すると咲ちゃんは驚いて「な、何で知ってるの?
初めて持ってきた傘だしまだゆうこちゃんしか見せてないのに~」
そう、言いました。
私とゆりちゃんは教室に来るまでの話を正直に
咲ちゃんとゆうこちゃんに話しました。
すると咲ちゃんは私とゆりちゃんに言ったのです。
「何だ~お喋りできたんだ~実はね私~人見知り
じゃん友人も少ないじゃない?だからひろみちゃんとゆりちゃんとも話してみたいってずっと思ってたんだよね?今日こそ、おはようから、今日こそおはようからって思ってるのになかなか声掛けられなくてね。よかったらこれをきっかけにお喋りできたらいいね」
私とゆりちゃんは「もしかして~い、き、霊?」
咲ちゃんは笑って「かもね~」と言いました。
それがきっかけで私とゆりちゃんは咲ちゃんの
グループと友達になることができたのです。
でも、私はその後引っ越す事になってしまいましたが~。
三話完
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