重要資料室

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重要資料室

あれは私がまだ小学校六年の時の事です。 私の小学校の体育館の近くには重要な古い なかなか手に入らないもの。 例えば貴重な地球儀昔のそろばんなどがおいてある重要資料室がありました。 たまに先生はその資料室から貴重なものを持ち出して授業に使って生徒達に見せていました。 先生が持ち出すときでさえ校長先生の許可がいるそうです。 そこに入れるのは許可をもらった先生と掃除当番の別のクラスの生徒だけでした。 後はたまに校長先生が空気の入れ替えで少しの間 鍵を開けているくらいでした。 私達のクラスは掃除当番じゃないので一度も入ったことはありませんでした。 先生からは厳しく掃除当番以外の人は入ってはいけないこと。貴重なものがたくさんあるのだと掃除の前にいつも私達に話しました。 掃除の時間だけ鍵が開くのでその時に入った生徒がいたと言う話も聞きました。 私や当時のクラスメイトはいつも重要資料室に入ってみたい。そんな事を話していました。 そんな時、私はいつものように体育館の掃除当番で掃除をしていました。 掃除が終わって皆で雑巾を絞ってそのあとモップをしまう人バケツをしまう人備え付けの雑巾をしまう人にいつものように分かれました。 バケツが一番軽いのですがバケツの場所は一番体育館の前でわざわざ体育館に入らなくてもいい場所にありました。 いつもじゃんけんで何を片付けるのか?決めます。当時一番軽くて二つしかないバケツは勝った人が片付けました。 片付けた後は体育館の前に集まって号令をかけておしまいです。 私はその日、じゃんけんで勝ったので一人でバケツを体育館の前のところに置いて皆が来るのを待っていました。 しばらくして片付けた皆が戻ってきました。 そして、私に言ったのです。 「重要資料室に入っちゃ駄目だって知ってるのに何で入ったんだ!」 私は「ずっとここにいたよ?」と言ったのですが 皆は「モップ片付ける時に資料室に入ったのを見 たんだからな」 「先生の言い付け守れよ!」とひどい剣幕で怒っていました。 私は「ここにいたよ?入ってないよ」そう言いましたが誰も私の話を信じてくれませんでした。 資料室を掃除している別のクラスの名前も知らない 男子も「俺見たんだからな!嘘つくな!」 そう言って私を囲んで怒鳴りました。 私は怖くなり泣きながら「私は入っていない」そう言いました。 そこへ担任の先生が私の側に来たのです。 そして、先生までもが私が資料室から出てくるのを見たと言いました。 私は何度も「入ってない」そう言ったのです。 しかもなにやら持ち出して走って行ったと~。 返せと言うのです担任の先生までも。 私は入ってないここにいたと何度も言いました。 そんな時、近所の幼なじみの子が通りかかって事情を聞いて「ひろみちゃんがそんな度胸あるわけないじゃん!どっちかっていうと小心者じゃん!」と言って庇ってくれました。 その時はそれで終わったのですが、他にも資料室から出てくる私を見たという人が多数現れたのです。 それから3日くらいたった頃のことでした。 私は算数が苦手でテストの点数が悪くて放課後担任の先生に教えてもらう事になりました。 私だけでなくその時成績の悪い人はクラスで居残りになってしまいました。 勉強を教えてもらっているので私は自分のクラスから出ていません。 それは担任の先生や同じ居残りの先生が確認済みです。 それなのに重要資料室管理担当の先生が突然私の クラスに来て言うのです。 「仮名「藤田」先生!また重要資料室に先生のクラスの仮名「笠倉ひろみ」が入ってるので何とかしてください!注意しても聞かないんです」 担任の先生は一言言いました。 「笠倉ならここにいますが?放課後この部屋から出ていませんよ」 クラスメイトも「ちゃんといるよ」そう言いました。 資料室担当の先生は物凄く驚いて 「で、でも確かに?」 「先生寝ぼけてるんですか?」 「じゃあ今、資料室にいる子は?」資料室の担当の先生は青い顔をしていました。 私はもしかして?勝手に生き霊が悪さしている? クラスメイトもこの出来事から 「もしかして?生き霊?資料室入りたい入りたいって思ってるんじゃない?」と私に言ってきました。 確かに私は毎日、教室の側にある重要資料室に入ってみたいと思っていました。 私の願いを生き霊が叶えてくれたのでしょうか?          四話完
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