序章

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序章

蒼い空を知る者よ その瞳にうつるすべてを忘れても 巡り巡ってすべてを失くしても どうかいつかその心に触れてはくれないか。 蒼い空を知る者よ いつか涙も枯れて 屈辱に伏したとしても どうかその足で立ち上がってまた、歩きだしてくれないか。 蒼い空を知る者よ 暗雲が立ち込めて すべてをなくして 立ち上がる勇気さえなくなったとしても いつかその空をその瞳にうつしてくれないか。 私達はあなたが空を見上げるときかならずそばにいる。 見えなくとも 聞こえなくとも その柔い愛しい頬に触れられはしなくとも あなただけを思ってそばにいる。 蒼い空を征く者よ その大きな翼で 期待と喜びにふるえるその心で いつかすべてを知るだろう 私達は悠久の時を経て 今乞い願う 世界でただ一人、 愛しいあなたに ありったけの祝福を
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