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目の前に落っこちてきた物それは。
ウサギのぬいぐるみだった。
「また、ウサギのぬいぐるみ!」
わたしは、地面に落ちているウサギのぬいぐるみを拾った。
そのウサギのぬいぐるみは、ふわふわしていて黒色の薔薇の花をぎゅっと握っていた。
ぬいぐるみのウサギが握っている黒色の薔薇の花があの花瓶に生けた一輪の真っ黒な薔薇の花と似ていてゾクッとした。
このぬいぐるみは、誰のぬいぐるみだったかな? わたしのぬいぐるみではないはずだ。
では、真紀奈のぬいぐるみだろうか?
それも違う。では、誰のぬいぐる? 考えると背中がゾクゾクしてきた。
このぬいぐるみを見たことがある。だけど、誰のぬいぐるみか思い出せない。
そんなことを考えていると、
『お願い助けて』と声が聞こえてきた。
「だ、誰なの? わたしにどうしてほしいの?」
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