プロローグ

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プロローグ

「こんにちは」と真っ赤な薔薇の花を一輪手に持ったもふもふウサギが二足歩行でわたしの目の前に現れた。 「え? ウサギさん? こんにちは」 わたしは、びっくりして目を見開いた。 まさか、このもふもふウサギが……。 噂に聞く人の心の持ち方により悪魔にも天使にも変わるウサギなのかな? 「わたしを呼んだよね。君の望みを叶えてあげよう」 そう言ってもふもふウサギは真っ赤な薔薇の花をわたしに差し出した。 わたしは、この真っ赤な薔薇の花を受け取って良いものか迷った。手を伸ばしたけれど、また引っ込めそして、最終的に受け取った。 真っ赤な薔薇の花に視線を落とすとふわりと甘い香りがした。それから視線を上げるともふもふウサギが一瞬人間の女の子に見えた。 これが全ての始まりだった。 そう全ての……。 わたしの望みはなんだろう?
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