Decay

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 そんな僕が今はどうやって暮らしているか知りたい?  さっきも言ったように、人間とは暮らしていないよ。 「ルカ、帰っていたのか」 「うん。ケヴィン、おはよう」  ケヴィンは僕にぴったりの伴侶なんだよ。 「今夜も出かける?」 「ああ」  内側から発光しているような青白い肌が美しい。その中に、血みたいに深く赤い瞳がぎょろりと光っている。白い肌とコントラストをなす、漆黒のまっすぐな長髪。ウエーブのかかったブロンドに海のような碧い瞳を持つ僕とは正反対の彼。こんな美しい生きもの、僕は今まで見たことがない。  言葉少なにマントを羽織ると、ケヴィンは買い物から帰ってきた僕と入れ替わりに屋敷を出て行った。  もうこの屋敷で暮らして半世紀ぐらい経つかなあ。  僕が来た頃に赤ちゃんだった近所の子がもう中年になってるもんな。  ケヴィンは出会った頃と何ら変わりなく、美しい。いつまでもずっと、見つめていたいと思う。そしてケヴィンもそう言ってくれてる。  僕らが一緒にいるのは、利害が一致したから、だけではなくって、永遠の愛も誓ったんだ。  ケヴィンが出かけている間に、シャワーを浴びておこう。  日替わりで楽しむボディソープ、今日はお気に入りのバラの香り。時代が便利になったから、何でもネットで買えるんだよね。僕らみたいな暮らしをしている者にはとても有り難い。昔はこうはいかなかったから。本当に、便利な時代になった。だからこんなへんぴなところでも、不自由なく暮らしていける。
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