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いざ電脳世界!
「うわあーーーーー あっあっあっと。oh…ここはどこだ?」
「こんにちは!アバターを決めて下さい。」
「マザー、また貴方か。」
「いえ、あんなクソ女と一緒にされては困ります。私はファザー。もう一度言います。アバターを決めて下さい。」
そこにいたのは、先程のマザーとほぼ変わらない顔をしたAIだった。だが、ファザーの名の通り、男のようだ。
「アバター選択画面表示!!」
ファザーが合図を出すと、巨大なモニターに体型やら顔やら髪やら決める、ソシャゲの最初によくあるアレが映し出された。
「ぬおおお、細かいな…38のおっちゃんにはキツイぞ…」
「でしたら、自動選択機能を利用しますか?貴方が夢見ていた自分の姿が、自動で選択されます。」
「ああ、それがいい。」
正直これからずっと生きていく姿を自分で決めないのはどうかとも思ったが、何千とあるパーツの種類を見ると気が遠くなったのだ。この年だ、無理もあるまい。
「ピピピピ、、、ドン!!」
「コレガ、アナタノ理想ノスガタデス…。」
「ほう…意外ですな。」
「いやいや、嘘だろ、これ?!」
大知は驚いた。何せモニターに映し出されたのは自分が小さい頃見ていた、パラガスマンと言う特撮の主人公が変身しただったのだ。
「俺の理想の姿がこれ…?もう38何だが!夢はヒーローですが許されるのは小三までだぞコラ!」
「ですが間違いはありません。貴方が夢見ているのはこの姿なのでる。
忘れていたんじゃないんですか?仕事ばかりで、純粋な本当の自分を。
ニューワールドでは、それを思い出してみてほしい。曝け出してみてほしい。」
「アンタ…良いやつだな。よし、俺のアバターは、パラガスマンだっ!」
「モニター、コレで決定だ。」
「ハイ………コノアバター藤岡大知ニ、適用シマス。」
「ツン…ツツツツツツ ツン!100%完了!」
「うおおおあ!パラガスマンだ!!」
自分の体を観察すると、メタリックな赤で、本当に自分がヒーローになった気がした。
「では、いってらっしゃい。ニューワールドへ!!」
「ああ。 あんれ?」
足に違和感を感じると、またもや地面に穴が空いた。
「またかよ!うびゃああああ!!」
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