山田の友達の東雲君のままでよかったのにな。

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山田はボケーとした顔をしていた。 頭の悪そうな顔に僕は質問詰をする。 「新堂に何で喧嘩売った?」 そう聞かれて山田はテンプレみたいな理由を述べた。 要するにいじめっ子が嫌い的な理由だった。 ヒーロー気取りかよ。こいつ。 寒気がした。 いるんだよな、こう言う勘違い人間。 僕は顔を腫らしズタボロの山田を馬鹿にした。 お節介。 ありがとうって言われたかった? 感謝なんてしない。 だって頼んでいないのだから。 見下して小馬鹿にし、鼻で笑ってやった。 そんな悪態をつく僕の隣で山田が肩を縮めていた。 なんだろう。この顔見た事ある。
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