山田の友達の東雲君のままでよかったのにな。

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それを機に、僕と山田はよく話す様になった。 後から聞いた話だが、山田はあんこが苦手だったらしい。 けど、せっかく貰ったから頑張って食べたみたいだ。 山田と話す内に、こいつが良いやつと言うことが分かった。 いつもニコニコ笑って、愛想よくて。 我が儘は大概聞いてくれる。なによりも優しい奴だった。 ある日山田に放課後ゲーセンに行こうと誘われた。 僕はうるさい所が嫌いだからその誘いを断ったが、山田はしつこく遊ぼうと誘う。 だから僕は本屋なら行くと言った。 本に興味がない山田は嫌そうな顔をしていたが、本屋以外は行かないと言う僕の言葉にしぶしぶ頷いていた。
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