大学の先輩

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大学の先輩

竹田は先輩達に訳を聞いたが、誰も何も教えてくれなかった。 社内のこのざわめきは何なのだろうか? 先輩達は、話をはぐらかすばかりだった。 竹田は早速会議の資料をそれぞれ、30枚づつコピーするように山内に頼んだ。 書類別に分けてE会議室に持ってくるように指示をした。 「山内君、じゃあ私はパソコンを運ぶからその資料コピーしたら持ってきてね。」 そう言ったが準備が終わりかけていた頃、 まだ山内はE会議室に来なかった。 「おい!竹田資料はまだか!」 先輩達は苛立だっていた。 竹田は急いで見に行った。 そこには、山内が資料を拾っている姿があった。 「どうしたの?山内君?」竹田は聞いた。 「資料を落としてしまって、資料がバラバラになってしまって、分からなくなってしまったんです。」 私は言った。 「山内君、ずっとそんな事をしていたの! これからは何でも聞きにきてね」 竹田はそう言ったがイライラしていた。 その日の会議は、山内のせいで延期になってしまった。 山内は、お茶を配れば資料にお茶をこぼす。 パソコンを打ってと頼めばパソコンがまるで出来ない。資料をホチキスで止めてと言えば、 ちゃんとホチキスが止まっていなくて、バラバラに資料が落ちた。 竹田は「社長無理です。山内君はこの仕事に向いていません。他の部署に移動させてください。」 でも、社長は「あいにく他の部署は人が足りてい るんだよ。 君も後輩がほしいって言ってたじゃないか」 「これでは自分の仕事ができません」 竹田は何度も社長に言ったが、取り合ってはもらえなかった。 山内に竹田はパソコン教室に行くように言って、 習い始めたがパソコンの上達は3ヶ月たっても上達が見られなかった。 そこで竹田は大学の先輩の結城美保に電話をかけ 山内の事を話し、 パソコンを教えてほしいと頼んだ。 次の日、山内と竹田と結城美保と 喫茶店「夕暮れ」で会う約束をした。 結城美保は竹田の会社から近いため仕事終わりに「夕暮れ」で教えてくれると約束をしてくれた。 結城美保は「任せておいて」そう約束をしてくれた。 結城先輩ならパソコンのスペシャリストだし、優しいし、教え方も上手だし、これで安心そう思っていた。   ところが、あれから二週間もたつのに山内に上達はみられなかった。         
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