風紀委員会

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風紀委員会

「じゃあまずは自己紹介からしましょうか!」 ご飯も食べ終え俺が風紀に入ることが決定すると自己紹介をする流れに。確かにしてもらわないと今のところ委員長しか分からない状態だからありがたい。 「じゃあ委員長から、どうぞ!」 「俺は紀章京介(きしょうきょうすけ)だ、よろしく」 「ほな次は副委員長の俺〜。藤原樹(ふじわらいつき)やで、抱かれたいランキング4位やねん。よろしくー」 「僕は書記の葉上菜沙(はがみなずな)です!こう見えて3年生ですからね!」 「俺は会計の玉置楓(たまきかえで)です。2年生で一応先輩だけど気にせず仲良くしてね!よろしく」 「俺は須崎奏多です。よろしくお願いします」 「あんた噂の爽やか王子くんやろ?」 「まあ、なんかそう呼ばれてますね、恥ずかしいっすけど」 下から上まで舐めあげられるような視線を感じた。そうじゃなくてもずっと浮かべてる笑みが少し胡散臭い。副会長とはまた違う、ガチモンの詐欺師感のある笑み。 「ええやん、かっこよくて。」 かと思えば本当に人あたりの良さそうな笑みを浮かべる。いやもう絶対副会長なんかより性格悪いしえげつないだろ。 なんかこの人の近くにいると良くない気がする。そう思ったら居てもいられずすーっと委員長のところへと逃げる。 「なんで先輩んとこいくん?俺んとこおいでや〜」 「藤原先輩なんか怖いんで」 「取って食ったりせんから〜」 「そんなことあったら速攻辞めてやりますよ」 そう言った瞬間他の役員の目が変わる。特に葉上先輩と玉置先輩の目が。藤原先輩を挟むようにして2人が叫び出す。 「藤原ー!なんかやらかしやがったら容赦しねえからな!!」 「樹のせいで須崎君辞めちゃったらもう俺だって辞めてやるからな!!」 急に叫ばれてびっくりしたのか耳を抑えながら2人をキョロキョロと見る藤原先輩はさっきの人と同じようには見えない。なんて言うか凄い情けない感じだ。 「俺もだ、せっかく入ってくれた須崎に失礼なことするなら少し罰を与えてもいいと思う」 「えー!ちょっ紀章さんまで!そんなみんなしていじめんといてや〜」 なんて言うか俺の印象が180度変わった。意外と副委員長がいじられキャラなんだと知ると面白く思える。生徒会の胸糞連中のせいで顔の良い連中は全ておかしいのかと思っていたがここの人達は仲もいいし優しい。なんかここでなら頑張れそうだなーって感じ。 「ふはっ、みんな仲良いっすね」 「おおー」 「え、なんですか?」 「須崎君笑顔は5割増しでイケメンやね」 「ありがとうございます?」 「俺の笑顔も1級品やろ?」 ニコリと微笑んだ藤原先輩。まあ作り笑顔だから仕方ないとはいえやっぱり何処か胡散臭い。切れ長の目が細まり横に長い口がきゅっと上がる。なんて言うか狐みたいな笑顔だ。 「笑顔胡散臭いんで笑わない方がいいですよ」 「うわ!何この後輩!かわいない!かわいないねんけど!」 「ホントのこと言っただけなんすけど」 「ねえねえ僕の笑顔はどう?」 ひょいっと横から顔を覗かせてきた葉上先輩。小さくて甘栗のような髪色にクリっとした目、可愛らしい先輩だ、年下に見えるのもわかる。 そんなことを考えていると先輩が両指を頬に持っていき飛びっきりの笑顔を作る。少しあざといと思わなくは無いが作り感の無い可愛い笑顔。 「葉上先輩の笑顔は1級品っすね!」 「うわーっ、かっわいいんだけど!」 「可愛くない!その後輩可愛くないっすよ!」 後ろでガヤを言う藤原先輩に俺ともう1人の玉置先輩の腰を抱き見せつけるように葉上先輩が動いた。玉置先輩も背が高いからほとんど葉上先輩が埋もれてるみたいになってるけど。 「超可愛い後輩じゃん、やっぱ後輩はここ二人みたいに可愛くないと」 「俺やって可愛い後輩やろ〜」 「先輩にタメ口使ってる時点でダメです。出直してきな」 「なんで〜?!てか楓はこっち側やろ!!」 「ごめんな?俺もちゃんと可愛い後輩してんの、お前と違って」 「はあ?!いつの間に媚び売ってん!」 この裏切り者ー、と風紀室に響き渡りその後他3人の笑い声が溢れかえった。 ______ 少し流れがおかしくなってたので所々修正しました。これからも少しづつおかしな所修正入ると思います💦
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