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まず手紙を読もう。
「りつねえへ
私は地元に残って農家をしています。東京に行ったりつねえは元気にしてますか?仕事で疲れてない?辛くなったら地元に帰ってきてねお母さんもお父さんも待ってるよ。そうそうお盆のね17日は花火大会。いつも一緒に遊びに行っていたあの花火大会。よければきてね待ってるから 雪華より」
涙が出てきそうだ。そしてなにより妹がセッちゃんが頑張っているのだと思うと私も頑張らないとと思える。それから花火大会の日はちょうど前後3日も含めて休み。頑張って働いて花火大会行かないと。セッちゃんにもあいたいから。
そして横にある同封された写真2枚を見る。
一枚目は前の上京前の花火大会のもの。私が金魚な浴衣で帯は黒。セッちゃんが金魚な浴衣で帯は白。お揃いな着物で手を繋いでる写真。
そしてもう一枚は野菜を手に取る妹の姿。私の知らない妹の姿。私の上京後の様子。少し私よりもしかしたら背が高くなっているのかもしれない。なにせ3月の後半にこっちに来てから7月の今日まで軽い連絡はあっても手紙や写真は無しだったから。少し変わったセッちゃんの様子に驚きつつ元気そうで安心もする。
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