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隠蔽
島田正彦と進藤優也は急いでSNSに体罰の様子を携帯で流した。
そう流した筈だった……。
正彦~携帯見てみろよ。
「な、何で?何で?携帯の画面が?」
二人の携帯の画面は真っ黒になっていた。
「ネットが繋がらない」
「俺の携帯もネットが繋がらない」
「何で?ネットが?」
その時、校内でサイレンが鳴った。
「ウーウーウーウー」
二人は「なんだ?このサイレン?」そう言って辺りを見回した。
その時、二人の目の前に来たのは警察官と飯島洋子と太田幸と中林進だった。
飯島洋子は言った。
「残念だわ国が決めた事に刃向かうなんて~せっかく二人とも二つも資格を取ったのにね。その資格も没収されてしまうなんてね」
二人は「資格が没収?」そう言った。
中林進は「進藤と島田~携帯搾取の時気が付かな
かったのか?何で搾取出来たのか?皆、国が管理しているんだよ」
二人は「国が?管理?」
中林進は「そうだよ。だから君達がSNSで変な事を流してそれが法律違反と見なされれば、携帯でSNSを使うことも出来ないんだよ」そう言った。
二人は愕然とした。
「じゃあ僕達の位置情報も?」
中林進は言った。
「国も法律もそこまで個人情報を見張るようなことはしないさ、ただ法律違反するような動画を流さなければ、問題にはならないんだよ」
正彦は言った。「これは法律違反じゃない。体罰の事実だ!先生は体罰してたんだ!警察の人、体罰を取り締まって欲しい」
優也は教室のドアを開けて「おい、孝志~体罰されてたよな?皆もされてただろう?証言してくれ」
孝志は言った。
「僕達は体罰なんてされてない。パソコンの授業を受けていただけです」
正彦は「じゃあ頬の腫れは何なんだよ?」
孝志は「これは転んだだけです」
二人は「皆~証言しろよ~おい皆~」
そう言ったが教室の皆は怯えて下を向くだけだった。
飯島洋子と中林進は言った。
「早く法律違反者を連れて行ってください。私達を体罰教師に仕立てる悪い生徒を早く連れて行ってください」
警察官は二人に言った。「パソコンの授業の様子を撮影してSNSで流す事は今の法律ではいけない事
なんだよ。これは法律違反になってしまうんだ。
こんな事もわからなかったのかい?とにかく行くぞ」
二人は警察官に両腕を捕まれて警察署に連行された。
二人は「先生~先生~皆~」
そう叫んだが他の生徒は何も警察官には話してくれなかった。
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