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家族の話
優也は帰って来たばかりの家族に聞いた。
「ところで皆~何処に行ってたんだよ。こんな時間まで」
始めに優也に父と母が答えた。
「何処に?って皆で役所の申請に言ったのよ。
一人ずつ本人が申請しないとお金がでないからね。勿論何処の教室で習うのか?習う予定の教室で
印鑑と先生のサインをもらって来てから申請に行ったんだけどね。
役所が申請待ちの人で溢れていたわ。
それで時間がかかったのよ。もうこんな時間になってしまったわ」
優也が家の時計を見ると時計の針が午後11時を示していた。
優也は「じゃあみんなコンピューター勉強するの?」
母は言った。「そうよ。みんな揃ったから言うわね。お父さんが会社をクビになったの。来月一杯なの。家のローンも残ってるし、母さんも働くわ
でもねコンピューターで資格を取らないと何処も
雇ってくれないのよ。
こんな大きな家に住むことすら出来なくなるのよ。
生活のレベルを落とさないと生活出来なくなるの。優也あなたも早くコンピューター教室決めた方がいいわ。そうだ無料パソコン教室あなたの学校で
あるって言ってたわよね。保護者のサインが必要だったわね。書いてあげるわよ出して」
優也は「実は~外のゴミ箱にぐしゃぐしゃにして捨てちゃって~」
家族はみんな優也に怒った!
「何やってるの!明日必ず学校でもう一度貰って来なさい!」
「優也~そんな呑気な時代は終わったのよ!」
家族はすっかりリモート法案に飲み込まれていた。
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