進藤優也

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進藤優也

次の日、進藤優也は埼玉県上福岡中学一年A組の 担任中林進に言った。 「先生~あのパソコンの無料で教えてくれる スペシャリストの先生が来るって言う手紙~もう一度くれませんか?実は~失くしちゃって」 優也はまさか丸めてぐしゃぐしゃにして外のゴミ箱に捨てたなんて言えないので失くしたと担任の中林進に言った。担任の中林進は驚いて進藤優也に言った。 「お前、ニュース見てないのか?最後までリモートIT法案の事を見てないんだな?見てたらそんな呑気な事は言ってられないぞ!いいか進藤よく聞きなさい。あのパソコンのスペシャリストの先生が無料で来る手紙あの手紙は~コンピューターの手紙は全て国から出てるんだよ。 だから人数分しか配られないんだ。 優也早く別の無料のコンピューター教室に申し込んで役所で申請しないとお金が降りないばかりか大事なものを搾取されるぞ! 優也もしかして携帯電話の通話を搾取されたんじゃないのか? 先生もコンピューターの教員勉強会に登録して役所で申請してもらったんだ。部活を無くしたのもそういう申請の時間とコンピューターを習う時間の為なのに、なにやってるんだ~このクラスで無料パソコン教室の予約を入れてないのはお前だけだぞ!」 優也は「えっ?俺だけ?元サッカー部の奴らも全員予約入れたんですか?」 中林進は「そうだよ。みんな予約したよ定員が予定より多かったからね。これから抽選だけどな」 優也は言った「じゃあ俺予約します。手紙がなくても予約できますよね?電話番号教えてください」 その話を聞いていたグラスメイトの笑い声が聞こえた。 クスクス…… この時、進藤優也は何でクラスメイトが笑っているのかわからなかった。 担任の中林進は進藤優也に言った。 「進藤、お前はもう一度リモートIT法案のニュースを初めからしっかりと聞いた方がいい。 あのコンピューター関係の手紙は国が学校に人数分しか配られない。 そしてあの手紙の下の部分は予約する申込書を切り取って提出する事になっている。 そして申込書には一人一人違う番号が書いてあるんだよ。もし無くしてしまった場合は担任の先生に その番号を言って申し込むんだよ。 だからみんな手紙を配った時に番号をメモしてい たんだよ。ニュースでもそういう事もあるからと話していたぞ!そんな事も知らないって事は、 お前~さてはあの手紙丸めてどこかのゴミ箱に捨てたんだろう~早くどこかに申し込まないと携帯通話だけの搾取じゃ済まなくなるぞ」 そうだったんだ~だから手紙を配られたあの時、 みんなメモをしていたんだ~手紙を見ながら~心の中で優也は呟いた。 そして、優也は聞いた「先生~次はどんなものが搾取されると思いますか?」 中林進は言った。「さあ~どんなものかな~?先生ならたぶん中学生が好きな漫画かな~? そんな事よりいいか進藤~今日は学校が終わったらすぐにどこでもいいからコンピューターを習わせてもらえるところを探すんだぞ!搾取されたくなかったら」 あまりにも必死に話す担任の姿を見ても優也はまだ大丈夫だと呑気に思っていた。どこか習わせてくれるところはあるだろうたくさんの教室があるのだから~そんな事を考えていた。 この日優也は、家に帰るとすぐに近所の無料コンピューター教室に片っ端から電話をしたがどこも人数は足りていてこれから抽選になるけど、予約申込書の用紙がもう無いとの事で受け付けてもらえなかった。 やはり、申込書の番号がないと申し込めないらしい。パソコン教室もその番号で抽選する事になっていて申込書一枚一枚番号が違うとの事だった。 近所の掲示板のところに予約申込書が昨日までは 束になって掲示板にぶら下がっていた。 どこでも簡単に申し込めるものだと思っていた優也は心底困り果てていた。 優也は隣の街まで探しに行ったがどこも申込書がもうないと言って断られた。 この日、とうとう優也はコンピューター教室に申込む事すらできずに家に戻った。 家に戻ると家の固定電話の電話が鳴った。 優也が受話器を取ると優也の友人の島田正彦 だった。 優也は「正彦~お前もコンピューター無料教室申し込むとはな~みんなそんなのやらないみたいな感じだったのに裏切り者~」 正彦は言った「ごめんごめん~それより、コンピューター教室申し込めたか?もしかしたらまだなのかな?と心配だったんだ」 優也は「そうなんだよ~正直困ってるんだ携帯も使えないしな~」 正彦は優也に言った。「そうか~。やっぱり~優也よく聞いてくれ~」 正彦は優也にある提案をした。 優也は「ありがとう。正彦~この方法ならコンピューター教室申し込めるかもしれない」 正彦が優也に言った提案は意外な事だった……。
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