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真っ暗闇のなかで、ぼくは蹲っている。そこへ突然、光が差してきて、やがて右手を冷たい何かに強く掴まれる。振り払おうとするが無駄だ。やがて、右手を引きちぎられて悶える。そして、右足、左手、左足の順に掴まれては引きちぎられる。こけしみたいになったぼくは、更に悶え苦しみ、腹から下をもぎ取られ、最後に頭を潰され、ようやく苦しみから解放される。
そんな悪い夢をよく見た。最初から頭を潰して殺してくれと目覚めるたびに思ったものだ。だから、ぼくは自ら頭を潰して苦しむ事なく死ぬ。そのために充分な準備をしてきたつもりだ。
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