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第一話 悪夢?
俺の名前は小野寺陽太。俺は高校に通うごく普通の生徒。といっても陸上で県大会に出場なんて当たり前なんだけどな。
「陽太、おはよう!」
「おお!おはよう」
こいつは俺の友達、小森海斗。同じく県大会出場者。ま、俺の方が速いがな!
「今日は天気わり〜な」
「今世紀最大じゃね?」
「かもな」
今日は土砂降りだ。おかげでバスで登校することになったんだが……。
「でも今日早帰りなんだよな〜」
雨は午後から止む予定。少し早く止んでくれよ!
「いやだね〜。梅雨ってもんは」
ホントにそうだよ。雷まで鳴ってるし。
ピカーン!ゴロゴロゴロ!
「キャー!うるさい〜!」
「女子たちのほうがうるさいな。特にあそこの集団な」
「あ?ああ、美咲たちのとこか」
このクラスには、ってまあどんなクラスでもあるか。元気なグループがあるもんだ。そこのリーダーが横田美咲。意外と可愛いからタイプなやつもいるかもな。ま、俺は違うけど。
「マジやばくない?」
「分かる〜!」
「今日ホントは学校来たくなかった〜!」
「ホントそれな〜!」
じゃあなんであいつらは学校に来たんだか。まあ意外と優等生だからな。
キーンコーン──。
ガラガラガラ。
「はい、みんな座ってー!何ボケーっとしてんの。座って朝学習しなさい」
「へいへい」
今日も平和だな。戦争も起きないし。とっても平和。天候だけはどうにもならんか。
雨は一層強さを増していた。
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