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退廃的なメロウ
腐ってるネ?
そう言って君は、私の睾丸を握り締めるぐらい、強く潰そうとする勢いで
もいだ。
そして、私は苦悩に嗚咽した。
誰かに何か、言われたの?
そう聞く薫は冷めやかな瞳で私の事を見下ろした。
大人びた薫の身長は170を悠に超えて、あの頃162cmだった私は、最早手に追えなくなっていた。
捻じ伏せて押し倒した、過去の贖罪、罪の意識が遠くのし掛かる。
もう、殺してくれ……
そう言うが、カオルは、そんな生優しい報復を等、願っていなかった。
付き合えよ
ハ?
アンタが額から脂汗が、湧き出す所見るのがまじ最高なの。フハッ
…
良いわよね?どぅせ、暇なんでしょ?
…
その頃になると、僕は自分の昔の事を良くありありと思い出して、カオルの暴行とは裏腹にその過去にされた事ばかり、頭から離れなかった。
それだけの事をされていた
不意に出た言葉は、
変更だ、お前をもう一度、奪いに来た
それだけだった。
俺はカオルを俺のモノにしたかったから、さらったんだ。
あの頃と何も変わらない。
欲望は肥大化する一方だ。
消さない、諦めさせてはくれない、何処までも、欲する。
性愛も、歪んだ愛も関係ない。私は、御津久島薫を欲する欲望に負けたのだ。
素直になったジャン、アンタは自分の願いを忘れてしまっていたの。バカねえ
全て見透かされていた事には頭が下がった。
続。
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