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四 「私に仲間は……」4
とうとう二人を見つけた。いえ、出会えたんだ。AさんとBさんに。
山頂で、日を浴びて輝いている花を見つけたような気分だ。とてもうれしい。
でも、チョット不満がわいた。Bさんも水くさい。Aさんを見つけたのなら私にも教えてくれたら良かったのにと。
それもすぐに反省した。そんなわざわざAさんがいましたよ。なんて報告はしてこないだろう。どう考えても、想像しても、私の方が年下なんだから。それにBさんに訊いたこともないし、訊けないし。これは仕方がないことだ。それよりも、もう一度、二人に出会えたことに感謝をしなければ罰があたる。
こちらでは以前とは機能が違うこともあり、言葉を交わしにくいところもある。ページコメントに対して返信したいのに、それができない。応答というボタンが見あたらないから。届けられるコメントに対しては全て返信できる機能を付けて欲しい。私は機械音痴だから交流が下手だ。
でも、ここで二人と再会できて、再認識した。
文章には相性があると言っていたことだ。
二人は相手の文章が好きで、相手の物語が好きで、相手の更新をワクワクして待ち望んでいる。
互いの作品を認め合っているのだ。
それぞれの感性で自分の作品を書き進めているのに、作品を更新することで、文章を書き進めることで、自分の言葉なのに、まるで互いの作品を通して相手と言葉を交わしているような、会話をしているような、存在自体に愛情を注ぎ込み、大切にしているような、そんな信頼関係が二人から伝わってくる。
とても魅力的な関係が築き上げられている気がしてならない。キュンとするような関係性だ。こんな二人をうらやましいと思う。憧れに近い気持ちもある。私にとっては微笑ましくもあり、遠い存在でもある。二人の中には入っていけないけど、そんなつもりもないけど、二人と交流できる存在としてふれあうことはできる。それがうれしい。
でも、こちらでは、Aさんは感想を書かないようにしているようだ。
例え感想や意見をされた本人が、良いと思っていも、気にしていなくても、このWeb小説の世界では第三者からの通報システムがある。投稿者に対して妬みや嫉妬や悪意があれば、「ルール違反だ。」と、「ふさわしいコメントではない。」と、足を引っ張る通報投稿ができる。
きっとAさんはとても傷ついたのかもしれない。
「痛い目にあった所には近づかない。」と前に書いていたことがある。
感想・意見による第三者のクレーム、姿なき悪意の行為に注意しながら、この場所をAさんの居場所として、自分で守っているのかもしれない。それだけこちらが好きなんだとも思う。ここが再会の場所だから。
と真田さんに話した。
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