三 「WEB小説って」4

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三 「WEB小説って」4

 あれ以来、私はとりあえず他の方の作品を読んで楽しもうと考えた。  主催者、運営さんのホームには「注目作品」や「新着のレビュー」が掲示されている。下の方にはジャンルごとに順位の高い作品が出ている。  私は「エッセイ」のジャンルから読むことにした。文字数の多い作品は避けた。十何万字もある作品など、とても読み切れない。  まずはフォロワーさんがあまり多くない人を選ぶ。もちろん文字数も。  次におそらく作者は女性だろうと思える人を選ぶ。  読み方はわかる。ハートマークや星マークをクリックして応援する方法もわかっている。この部分だけは最初のフォロワーさんに感謝した。  活動日数が増えると、次第にフォロワーさんも数人だが増えた。  私の日記は五ページ目まで進んでいた。  ある日、注目作品によく出てくる作家さんに興味がわいた。  ここのシステムでは、フォロワーさん同士のコメントを見ることができた。  コメントに対して、返信のコメント。  その人のコメントがユニークで興味を持った。たまに自虐的ギャグもあっておもしろい。  私はフォロワー欄をクリックした。もちろん読んだページにはハートマークをクリックして、星マークもクリックした。  すると、その人は夜になると私のフォロワーになってくれて、おまけにお礼のコメントまでしてくれた。 「フォロワーさんになってくれてありがとうございます。それから、ハートマークやお☆様まで、うれしいです。これからもよろしくお願いします。がんばってくださいね。応援しています。」  との返事が来た。丁寧な方だ。舞い上がるほどうれしかった。  それに私の日記も読んでくれていた。ハートマークで読んだ痕跡(こんせき)を残してくれている。  感謝しかない。これを感動と言わずして、なにを感動することができようか。  その日からその人との交流が始まった。  これからは「A」さんと呼ぶことにしよう。  Aさんは仕事をしていると想像できる。朝の七時半までは活動していて、夜の五時過ぎくらいから活動が再開される。コメントの着信時間を見ればわかることだ。  それから投稿活動は定期的に土曜日と日曜日に更新されている。  Aさんはこちらがコメントをすれば必ず返信をしてくれる。コメントは土曜日や日曜日に限らずその日の晩か翌朝に返信される。たまにユニークさを交えてコメントされる。だからおもしろくて吹き出すこともある。自虐的なギャグを交えたりもするからだ。  私との交流だけではない。他の人との交流コメントを読むのもおもしろかった。  私は毎日確認する楽しみができた。  とても充実している気がした
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