三 「WEB小説って」7

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三 「WEB小説って」7

 ある日、Aさんから紹介された小説を読んでいると、「今さら?」と読書家さんには笑われるかもしれないけど、あることに気が付いた。 「?」や「!」について、文章中に使用しているときは、後ろに一字分の空白があり、文章の最後尾やセリフの終わりに「○○か?」と使用しているときは、一字分の空白がないことだ。  またセリフの「」書きから始まるときは段落を付けていない。一字分を空けていない。  それから無言を伝えるとき、「……」という書き方が使用されているが、文庫に目を近づけて30センチ(さし)で確かめると、「……」の幅は、横の文章と比べるれば、必ず二文字分の幅で使用されていたことだ。  これも書き方のルールなんだと知った。  こんなことを意識してフォロワーさんの作品を読んでいると、たまに、「あれ?」と思うことがあるけど、私には助言する勇気がなく、そのまま読み進めてしまう。  フォロワーさん、ごめんね。お許しを。  さらっと読むより、文体や文章なども含め、「見ながら読む」ことも大事だと思った。  ただ、未だに言葉の使い方に迷うことがある。  例えば、「は」と「が」とか、「どこどこに」と「どこどこへ」の「に」と「へ」とか、もっと国語を勉強しておけば良かったと後悔した。それに読書をもっと頑張らないといけないとも思った。素直に反省。  最近はフォロワーさんのつながりを感じるときがある。  以前、Aさんが書いていた「文章には相性がある。」ということで、Aさん自身があるフォロワーさんの文章が好きだと紹介していた。  読みやすく、読み心地が良く、読後感がとても良いらしい。  その読後感は、プロ作家(国民的文学賞の受賞者)のある方にも似ていて、と紹介されていた。その作家さんの作品は日常のことを書いているのに気持ちが引き込まれるらしい。  そんな説明が書かれていたので、私はその方のホームに入って、申し訳ないが、一番文字数が少ない作品から読み始めた。  確かに読みやすく、内容も頭に入ってくる。  私は迷わず、ハートマークと星マークをクリックした。  そして、コメントとして、 「Aさんが紹介されていたので読みに来させていただきました。とても読みやすくて良かったです。」  と、稚拙(ちせつ)かもしれないが、感想コメントというか、応援コメントを書いた。  そしてフォロワーとして登録した。  これからは「Bさん」として語ることにしよう。  二人の作品を読んで、私なりに感じたことだが、文章が上手い人というのは、幅広い世代、大勢の人に伝わりやすい文章を書くことではないかと思った。確かに語彙(ごい)は必要だと思う。でも、難しい語彙にはフリガナをふってある。あとで辞書で調べて内容をつかみ取ることができる。プロでもベストセラーとなる小説は、老若男女に伝わり、読者に理解される作品なのではないかと思った。  そう、伝わることが大事なんだ。
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