四 「私に仲間は……」3

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四 「私に仲間は……」3

 話はつい最近の出来事となる。  この四月になって、「Aさんが別のWeb小説で活動を再開している。」と、あるフォロワーさんが書いていたことで、私は知ることができた。  この方はAさんのフォロワーさんでもあった。  だから信頼性が高い。  ワクワクする。なにしろ半年も空白があったのだから。  私はそのWeb投稿小説を検索して、Aさんが存在するのかを確認した。  検索欄に筆名を入力してクリックする。  何もヒットしない。あれ?  上段をよく見ると検索欄が「作品名」になっていた。  私は「ユーザー名」の欄をクリックして再検索をした。  次に驚いたのは、Aさんの筆名で登録している人がものすごく多かったのだ。  えっ、なんで?  だって、Aさんの筆名はとても珍しいと思っていた。日本人なら思いつかないような名前だと。なのに同名で沢山登録されていた。  ほとんどは、「作品0」、「フォロワー0」と表示されている。数ページある中から、0作品以外の同名をクリックした。  自己紹介でまず違うと思いながら、作品をクリックして読んだ。  違う。明らかに文章や言葉のチョイスが違う。こんな書き方はしないと判断できた。  根気強くAさん名で作品を投稿しているのをクリックして読み、確かめた。  ちょっと疲れがではじめたとき、見覚えのある作品名を見つけた。  Aさんが消えたとき、連載中の作品名と同じなのだ。  私は思わず期待しながらクリックして読み始めた。  そう、そう、このセリフ、この文章、この流れ、ストーリーにも覚えがある。  見つけた。やっと見つけた。喜びと感動で小躍りしそうになった。  私は登録する前にもう一人検索をした。  するとヒットしたんだ。Bさんが。  最近、活動が止まっていると思っていたら、こちらで活動してたんだ。  あっ、でも作品登録日が随分前になっていた。そうか、前の運営さんと今の運営さんと両方で活動していたのか。
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