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抱かれているというよりも抱いている。大黒さんも寂しい人なのだろう。一ミリの隙間もないくらいにくっついて、もっとひどいことをしたいだろうに私の顔色を覗き込む。 「もう大丈夫。痛くない」 私は嘘をつく。 「本当?」 「うん」 あんな異物が体に入って痛くないわけない。それでも朝の恐怖心とはまるで違う。嫌だけれど嫌じゃない。恥ずかしいけれどしょうがない。数秒ごとに学んでゆく。
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