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ずっと気になっていた女の子と映画デート。俺はバカでかいポップコーンを買い、彼女と席へ。
ポップコーンを爪でつまみながら聞いた。
「ほんとにホラー映画でいいわけ?」
「うん!これ、マジ怖いって聞いたもん」
いいけどね。俺、苦手なんだよね、ホラー。へこむわ。それにこの映画館、やけに湿気てるし。あそこなんか、水滴が落ちてるよ……。
あ、はじまった。
うわ。開始5分で、もうアレが出るのかよ。
マジあり得ない。ツルツルの体、大きく避けた手指。あー、きもっ。
隣を見ると、彼女は首を伸ばしてスクリーンにくぎ付け。二重の目、ふっくらした唇。本気で可愛い。
男って、連れている女のレベルでステータスが決まるしな。
美人のカノジョ、必須だわ。
……前の列のカップル。やけにくっついてるな。
あっ、キス!? 映画館で?
うわー、俺もしたい。したいしたい。
そのとき彼女の顔が、近づいてきた。いいにおい。どきどきする――まさか、キス!?
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