第3話『うっかりがぶ飲みカルーアミルク』

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第3話『うっかりがぶ飲みカルーアミルク』

「「「「「「乾杯〜〜!!」」」」」」  真尋(まひろ)が持ってきてくれたビールジョッキで、乾杯の音頭はやはり上の立場と言うこともあって都築(つづき)がしたが。  せっかくの生ビールがぬるくなってはいけない感じで、簡潔に……しかしながらしっかりとした挨拶で幕を開け。  (れい)も久しぶりに飲むビールを勢いよく堪能するのだった。 「そういや、式もだけど披露宴はどこでするか決まったの〜?」  既にジョッキの半分近くを減らした紫藤(しどう)が、いきなりその話を切り出してきた。 「あ、はい。チャペルも考えましたが……小森(こもり)くんと人前式にしようと決めて……出来れば、うちのホテルで全部」 「いいねいいね〜!」 「あら? わざわざうちじゃなくてもいいのよ?」 「くっつん〜……」 「だって、一生ものよ? 職場だからって遠慮してない?」 「いえ。そこはきちんとふたりで話し合いました」  本当だ。  これからも勤務していく、『ヴィラン』で挙式と披露宴をしたい。
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