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第4話 酔い覚ましから、恋のキューピッド
実に楽しいパーティーだった。
お開きになった後に二次会など……と言われたりもしたが。
怜は流石に飲み過ぎたと……一応裕司に連絡を入れた後に、途中まで一緒にいると言ってくれた王と近くの公園で酔い覚ましの風を浴びることにした。
「悪いね〜?」
「いいえー。マトーさんに何かあってはいけません」
「まあ、ね?」
悪酔いはしてないが、少し飲み過ぎで頭がぼんやりする程度。真尋がサービスしてくれた、あのカルーアミルクが効いたのかもしれない。
「……何度も言いますが。おめでとーございます」
「いえいえ〜、ありがとうー」
「バイトからお世話になっていた……マトーさんだから、幸せになってほしい……デス」
「……うん」
王は後輩ではないけれど……同期とも少し違う。
だが、怜がヴィランにバイトとして入社してから……ずっとずっと一緒に頑張ってきた仲間だ。その言葉が嬉しくないわけがない。
「……私、も。幸せな結婚……したい、デス」
「そういや、聞かないねぇ?」
「気になる……ヒトは、います」
「ほうほう!! 誰々!?」
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