第1話 改めての懇親会

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第1話 改めての懇親会

 結婚が決まれば……そこからは、本当にトントン拍子だったかもしれない。  会場は先に決まっていたから、プランなどの予算がどれくらい必要とか日取りについては……プランナーと交えて何度も何度も打ち合わせした。  裕司(ゆうじ)が忙しければ、(れい)が。逆ももちろんの事。  ドレスやタキシードもきちんと選んで。  そこまではふたりだったのだが。  実は、春を越えてから互いの両親が言い出したことがあった。 「「改めて、両家挨拶しましょう〜!!」」  と、母親同士が特に意気投合したのもあったが。 「お母さん達だけずるぅい!!」  年の離れた妹が言い出したのもきっかけで、ヴィランを使ってお披露目会をすることになったのである。 「「秀司(しゅうじ)く〜ん!!」」  当日、眞島(まとう)家の年子兄弟は秀司が来たので、早速懐いていた。 「よ、久しぶり」 「あれ? お兄ちゃん、こっちのお兄ちゃん達知ってるの?」 「一度、お客さんになってもらったんだ」 「あ、はじめまして〜。眞島芽依(めい)です」 「(りん)です」
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