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大学からの友人である伊東皐月が怜と裕司の部屋に来ていた。裕司は今日仕事であるし、皐月の彼氏で同棲相手の富樫智也も同じく。
皐月は、卒業後はアパレル系の販売スタッフとして就職したので休みがまばら。よく、同じような怜と合ったものだと思う。
「さっちゃんとこは?」
「……最低。お互いの貯金が上三桁行くまで」
「同じだねぇ?」
「あたしはガンガン売れば上乗せされるけど……智也はそうじゃないもの」
バリバリ、と言う言葉は古いだろうが。皐月の話によると、営業マンとしてはかなり優秀で残業続きが多いそうだ。
それは皐月も同じなので……帰宅後はくたくたでお風呂を一緒に済ませるで終わるらしい。怜は、ちょっとだけ羨ましかった。
「いやぁ……私らとは違う職種だから、大変そうとしか言えないなあ?」
「逆を言えば、そっちもでしょう? けど……いーなあ? フロア違えど、同じ職場だし」
「部署違うから、ほとんど会えんよ?」
「けど、たまには社員食堂で会えるんでしょう?」
「えへへ〜」
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