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車に乗りそのパーティーとやらに行く。
「会場にいる間は俺が見える位置に必ずいて欲しい。それから俺は雪代とも顔を合わせる。1番警戒してほしいのはその時だ。頼むぞ」
「…了解しました」
会場はかなりでかい。俺も一応スーツを身に纏ってはいるが仮面をつけているため少し目を集める。瑞樹と一緒にいるのもあるだろうが。
会場に入り俺は瑞樹から少し離れ壁に寄りかかる。女の人達の話す声が耳に入った。
「優斗様最近機嫌悪いらしいわよ」
「そうなの…?今晩誘おうと思っていたのに…」
機嫌悪い?好きな女に逃げられたか?あ、あの女もこの会場にいる。優斗のお気に入りだからか?
やべ、目合った。
俺はそらして瑞樹を見る。まだ優斗とは話していないみたいだ。
すると目の前に誰かの頭が。優斗様のお気に入りだ。……バレた?
「ねえ貴方、素敵ね…、今から2人で抜け出さなぁい?」
腕に擦り寄って胸を押し付けてくる。その汚い感覚に俺は眉間に皺を寄せた。
「……護衛中だ。悪いが諦めてくれ」
「えぇ〜?連れないじゃなぁい」
手を絡めてくるがその間も俺は瑞樹から目は離さない。
「何度言ったらわかるんだ。護衛中だと言ってるだろ」
俺はそう言って手を振り払った。
「っ……何よっ、優斗に言っちゃうんだからね…!!」
そうしてどっか行った。勝手にしろクソアマが。そう思いながらまた瑞樹に目を写した。どうやら優斗と話し出している様だ。少し近づいておくか。
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