秘密

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ついに夕食の時間。いったい何が話されることやら。 「いい?凍歌。落ち着いて聞くのよ。」 これでもかってくらい落ち着いてる。 どんな話をされてもきっと大丈夫だ。 「あのね。お母さんたちは…ホントは人間じゃないの。」 「人間じゃない…のですか?」 母上たちが人間じゃなかったらもしかして僕も… 「そう、わかっていると思うけどもちろんあなたもよ。」 「一体、なんの種族なのですか?」 どうしても気になるのだ。お母さんたち、だから父上も含まれるんですよね。 「私は、死神よ。」 「俺は吸血鬼だ。」 通りでふたりとも美男美女の訳だ。 「ち、ちなみに何歳なのですか?」 死神と吸血鬼でこの見た目なら結構いってるはずだ。 「私は、372歳で、父様は365歳よ。」 想像を超えていた。どうしてこんなにお金があるのかと思っていたら、そういうことだったのか。 「お母さんは、死神と獣人のハーフだけど死神の血を色濃く受け継いだわ。」 「俺は、吸血鬼と雪女のハーフだ。もちろん吸血鬼の血のほうが濃いが。」 じゃあ、僕は死神と吸血鬼と獣人後が混じってるの?獣人って珍しいんじゃありませんでしたっけ。 死神と吸血鬼は美しくて、獣人は可愛くて、雪女は美人じゃなかったけ。 すごいですねぇ。 「では、魔族学園に行くことになるんですか?」 「ああ、そうなるな。力をうまく使えるようにならんと、お前の身が危ない。」 全然口を開かなかったお父様が言った。 もう、こういうときだけ入ってくるんですから。僕のことを心配してくれるのは嬉しいんですが… 「今年の春からよ。あと、一ヶ月もあるわ。その間に準備しないと。」 魔族学園は、制服とかは向こうから送られてくるから準備はいらないんじゃないでしたっけ。 「あの、なんの準備を…?」 「もちろん決まっているわ。私達の可愛い凍歌を守るためにする、変装の準備よ。」 へ、? 変装…?
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