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私とミククは雑談しながら森の中を進んだ。しばらく歩くと、道の両側に生えている木の影から男たちが現れた。また来たか!今度は10人もいる。
「お嬢さんたち、金は置いていきな」
私たちはそんなにお金持ちに見えるの? この国は少々物騒すぎやしないだろうか?
「さあ、痛い目に会いたくなかったら、全部出しな」
私はだんだん煩わしくなってきた。さっさと片付けてしまおう。私は左手の甲を男たちにのほうに向ける。指には摩訶不思議な彫刻の指輪がはめられていた。指輪はまるで生きているかのようにドクンと鼓動する。その後、男たちから煙のような黒い影が出て、その指輪に吸い込まれていく。男たちは次々にパタパタと倒れていった。
「みんな、どうしちゃったの?」
「熱中症じゃないかな。長い時間、こんな場所にいたら倒れるのも当然。さあ、今のうちよ。走って。後ろは振り向いちゃダメだから」
しかしながら、倒れている男たちは息をしているように見えなかった。
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