サーサーサーサー

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サーサーサーサー

 シャワーをサァァァと出したまま、髪を洗い、顔を洗い、体を洗う。一通り洗い終え、キュッとシャワーを止めたはずなのに、まだ、サーサーサーと水の流れ落ちる音がした。  どうやら外は本格的に雨降りになったようだ。  湯船にチャポンとつかり、スマホから最近お気に入りの音楽を流す。いつもよりも少しだけ音量を上げれば、外の音は聞こえなくなった。それでも、どこかソワソワとしてしまって、せっかくのリラックスタイムが楽しめない。  仕方がないので一旦湯舟から上がり、ドア横に設置してある収納棚から、お気に入りのアロマの入浴剤を1つ取り出す。いそいそと封を切り、中身をタプンと湯船に投げ入れた。  それから急いで自身も再度湯船につかる。  しばらくすると、浴室にはバラの香りが充満し始める。目を閉じ、それを鼻からゆっくりと吸い込めば、一気に幸せホルモンであるセロトニンが脳内に溢れかえる。  溢れたセロトニンを鼻からゆっくりと吐き出し、ようやく、リラックスタイムとなった私は、流れている音楽に合わせて鼻歌を小さく歌いながら、ネットでの情報収集を開始した。  政治、経済、料理にファッション。それから、芸能関係のゴシップまで。気になる記事を適当に読み漁っていると、いつの間にか額に浮いていた汗がツッと垂れて目に入る。そろそろ、リラックスタイムを終われよという体内からの合図。
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