Highlander JK【Japan Knight】

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5階の警備はまだ手薄だった、男は全裸で背中から血を流しナースステーションの前を悠然と通り過ぎてゆく、看護師達はポカーンと口を空け見守るだけであったが一瞬遅れて師長が慌てて警備に連絡を入れる。 廊下を折れ余裕綽々でさくらのいる部屋に向かうと部屋の前にいた刑事が気付き銃を抜く、一応に静止を呼びかけたが刑事は返答の間も与えず9mmパラペラム弾を3発胸の中心部に命中させた、銃声に驚いた看護師達の悲鳴が5階フロアに響き渡り何事かと病室から患者達が飛び出してきた。 男はその患者の1人を捕まえると盾にし刑事に向かってきた、照準を左右に振り男を捉えようとするが廊下の暗さもありなかなか定まらない、そうする間に男は5m迄迫ると患者を刑事に投げつけた刑事は射撃姿勢をとったまま患者をモロに受け天井に向け誤射してしまう、ただでさえ暗い廊下は更に暗くなった。 倒れている刑事には目もくれずさくらの眠る病室へと入ってゆく様に刑事は患者をむげに跳ね除けると男の背後から後頭部へ続けて5発発砲した刑事は無論男が倒れる姿を想像していたが男は振り返り憤怒の表情で刑事に向かい突進してきたのだ、刑事は更に4発顔面に命中させると手にする拳銃はホールドオープン、予備のマガジンに手を掛けた瞬間、刑事は顔面を掴まれそのまま背後の壁に打ち付けられた何度も何度も打ち付けられ壁のボードは割れ刑事の頭部は廊下の壁に埋まってゆき刑事の動きは止まった。 刑事から手を離し再びさくらの病室に入ってゆく、さくらは鎮静剤でぐっすり眠っており難なく男に抱えられると病室から連れ去られた。 男は来た道を戻ろうとしたが連絡を受けた警官隊が5階に到着すると男へ向かってきた、男はため息をつくと病室へ戻りそのまま窓を突き破ると5階下の植栽の上に着地した。 剣さえあれば頭を切り落とし事は済むのだが男が帯刀していた剣は警察に没収され所在すら掴めない、ならばこの女を何処かに監禁し何らかの手段で断頭すればいい、退屈なら犯すのも一興と骨が飛び出す右脚を引き摺り闇へ消えてゆく。
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