2 『だいまおうとのたたかい』

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2 『だいまおうとのたたかい』

 クズオとモブオは、だいまおうのとりでのちかくにきました。 「モブオ、やくそくどおり、ひめたすけたら、おれがひめとけっこんして、しょうきんはぜんぶオマエな」 「うん」 「ヨッシャ、いこか」  ふたりはもんばんたちをやっつけ……たりはせず、ワイロをわたし、とりでのなかへはいりました。  とちゅう、たくさんのワナをくぐりぬけたり、たくさんのこぶんをたおしたり……はせず、こぶんたちにワイロをわたし、おしえてもらったうらぐちから、だいまおうのまにたどりつきました。  とびらをあけると、ふたりは、いきおいよくなかへはいりました。 「ひめー、だいじょうぶですかー!?」 「たすけてー!」  だいまおうにかかえられながら、ひめが、クズオたちにむかって、さけんでいます。 「ハイッ、おまかせくだ……」  クズオは、さいごまでいえず、かたまってしまいました。  なぜなら、ひめのかおが、はげしくブサイクだったからです。 「どないしてん?」  モブオがたずねました。 「アレはアカン。オレのキャパこえてるわ。やめよ。かえろ」 「でも、ひめピンチやん」 「みてみぃや、メッチャブサイクやん。だいまおうとたたかってまでたすけなアカンもんちゃうで」 「せやけど……ひととしてどうなん、それ」 「あとは、オマエにまかすわ。じゃあな」  クズオがとびらへむかうと、とびらがしまりました。 「おわっ、なんやねん。あ、あかへん!」 「フッフッフッ、もうにげられんぞ。かくごしろ!」  だいまおうが、おそいかかってきました。  ふたりはなんとか、こうげきをかわしつづけていましたが、クズオがあしをくじいて、うごけなくなりました。 「ハッハッハッ、もうおわりだー」  だいまおうは、よゆうたっぷりに、クズオにちかづいていきました。  モブオは、ゆだんしたすきをつき、ひめをかかえていた、だいまおうのみぎうでに、とびげりをして、だいまおうのうでからおちたひめを、だきとめました。 「ひめ、だいじょうぶですか?」 「はい、ありがとうございます」 「きさまらー、よくもやりやがったなー!」  だいまおうのいかりは、ちょうてんにたっし、さらに、こうげきがはげしくなりました。  にげまわっているとちゅう、モブオはあしをすべらせ、ゆかにあったボタンを、おしてしまいました。  すると、だいまおうがたっているゆかが、したがわにひらき、「おわーーっ!」というさけびごえとともに、だいまおうが、ふかいあなのなかへ、おちていきました。 「たすかった…」  モブオは、そのばにひざをつきました。  クズオ、モブオ、ひめのさんにんは、ひめからきいたぬけみちから、とりでをぬけだしました。
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