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モグモグ――結構美味。
ん?
この焼き鳥って……?
『さ~嵐もおさまり有栖川園子ちゃんもお帰りになったようなので――』
あ、有栖川?
「おい、龍神!嵐がおさまり云々ってどういうことだ?」
『園子ちゃんは嵐の夜にしか現れない幽霊です。園子ちゃんの主人は毒殺されて』
「ちょっと待て、さっきの白い粉って」
『なんでしょうね~。お楽しみください』
「……」
『それでは本日最後のメニュー、カップリングタイムで~す』
嘘だろ?俺は此処で死ぬのか?
うう、喉が焼けるように熱い。苦しい……。
何やら俺に駆け寄ってくる馬鹿でかいゴキが視界に入る。
号泣の様相で「勉ーっ、聞いてくれーっ。ゴキ子の機嫌を損ねてまった。お、俺はどうしたら」とか言っているがもはや構っている余裕などない。
『は~い、3 、2、1、終了!お待たせいたしました。此処であの伝説の企画、情熱キッスタイ~ム。目の前の相手に情熱キッスを~♪』
「おい、勉、聞いているのか?そ、そうか。今は情熱キッスタイムだったな!」
「――」
「仕方ない、とりあえず此処は一発かましとくぞ」
「――」
おっふ――。
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